平成時代の高崎(3)

(2019年03月30日)

高崎問屋町駅の開業
高崎玉村スマートIC開業
伊勢崎街道踏切アンダーパス工事
高崎駅東口ペデデッキ工事

道路と交通網

長野行き新幹線と通過列車

上越新幹線が昭和57年11月に大宮・新潟間が開業、60年3月に上野駅まで延伸、平成3年6月に東京駅まで開業した。

長野新幹線は、東北・上越新幹線以前から北陸新幹線として計画された。平成元年に高崎・軽井沢間が着工、翌年、軽井沢・長野間が着工した。平成9年10月1日に開業し、当時は「長野行新幹線」と呼んでいた。高崎駅では長野方面への下り一番列車「あさま501号(8両編成)」の発着にあわせ、午前6時50分から11番ホームで盛大な出発式が行われた。

高崎通過の列車が増えたことから、県内からの改善要望も大きく、その後のダイヤ改正で高崎停車が増加した。

新幹線の名称は平成10年6月に長野新幹線に変更され、平成27年(2015)3月14日に高崎・金沢間が開業し、正式名称の北陸新幹線に統一された。北陸新幹線「かがやき」全便が高崎を通過するので地元の高崎、群馬では不満の声が上がった。

 

問屋町駅の開業

高崎問屋町駅が平成16年10月16日に開業した。請願駅として、全国100件以上の中から平成11年12月にJR東日本から駅設置の内定を受けた。問屋町のまちづくりルール策定、駅周辺整備などにより地域の発展を導き、群馬パース大学なども開学した。

 

高崎駅に中央コンコース

昭和57年4月の高崎駅ビルオープンとともに東西自由通路が設置された。

平成17年7月に橋上駅舎化し改札口を統合、中央コンコースが開通した。新幹線直結の改札口も設けられた。平成18年に駅東口にショッピング飲食ゾーン開業、平成21年に駅ビルモントレー1階リニューアル、ホテルメトロポリタン高崎がリニューアルした。平成23年12月には東口新駅舎と東口ペデストリアンデッキが完成した。

 

新たな産業拠点・高崎玉村スマートICが開業

関越自動車道は昭和60年10月に全線が開通した。関越自動車道から藤岡で分岐して長野県に通じる上信越自動車道が平成5年に開通した。関越自動車道高崎ジャンクションから分岐する北関東自動車道も平成13年3月に高崎・伊勢崎間が開通した。

平成22年に高崎商工会議所「高崎新都市創造推進委員会」では、高崎・玉村スマートICの建設を促進し、その周辺地域及びスマートICに至る高崎駅東口線(東毛広域幹線道路)沿線地域の開発・整備を進め、新たな副都心を創出するよう提言を行った。

高崎市がスマートIC周辺整備を行い、平成23年秋に東日本高速道路株式会社が本体工事に着手。平成26年2月22日に高崎玉村スマートICがオープンした。高崎市が進めていた「高崎スマートIC産業団地」計画に拍車がかかった。

 

環状線が全線開通

環状線は市街地の交通混雑緩和と国道17号・18号のバイパス、新市街地の骨格づくりを目的に、昭和33年に都市計画決定した東五条線と昭和36年に都市計画決定した北部環状線をベースに、昭和51年に国道18号の上豊岡町から国道17号の下之城町まで総延長1万1,130m、基本幅員25mの環状線として最終決定した。

昭和45年に貝沢町、大八木町などで一部開通、49年に浜尻陸橋が完成、55年10月に烏川に架かる環状大橋と上豊岡陸橋が完成し、上豊岡町から上大類町までの区間が開通していた。最終的に残った高関町交差点から高崎駅東口線間の622mが平成7年に完成し7月に全線開通した。

 

高松立体が開通し県内一の渋滞が解消

平成20年1月19日に高松立体の開通式が行われた。

国道17号和田橋交差点は、県内一の渋滞交差点で、ラッシュ時のピークでは最大渋滞延長1.9キロ、通過に12分かかっていた。また、市街地方面から観音山方向に向かう県道高崎藤木線も、国立高崎病院から高松交差点にかけて、慢性的な渋滞が続いていた。

高松立体は、和田橋交差点を立体化して慢性的な渋滞を解消するとともに、烏川緑地として水辺空間も整備された。

平成12年度に工事着手し、烏川護岸工事や和田橋拡幅工事、切回し道路整備など順次事業を行ってきた。国道17号の通行を確保しながら工事を行ってきたため、長期を要した。工事費は約100億円。

 

開かずの踏切にアンダーパス

高崎駅南北の踏切は遮断時間が長く、開かずの踏切となっていた。

競馬場通り線のアンダーパスは平成8年2月29日に開通。

国道354号伊勢崎街道アンダーパスが、平成22年(2010)3月19日に全線開通し、22年間に及ぶ工事が完成した。

伊勢崎街道の踏切は、一日の遮断時間が11時間(事業着手時点)。13時間の時期もあり、「開かずの踏切」と呼ばれていた。

倉賀野駅の前後も「開かずの踏切」となっていた。高崎線の運行に加え、倉賀野ターミナルへの引き込む貨物列車の入れ替え・連結などで、遮断時間が長かった。倉賀野駅の西側の南八幡京ヶ島線・宮原町のアンダーパス(高崎森永と関東いすゞ自動車の間)は、平成9年に着工、平成16年2月に開通した。

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2019年2月号

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