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高崎市議会定例会

高崎市議会３月定例会が２月２２日から始まった。平成３１年度の予算関係議案が上程され、富岡賢治市長は平成３１年度施政方針演説を行った。

 

高崎市内の経済状況は、回復基調で推移しており、歳入の根幹となる税収の増加も見込んでいる。富岡市長は高崎の都市活力を基盤に、教育や福祉などを総合的に充実させていく政策で成果を上げてきた。富岡市長は３１年度の施政に「積極的に全力で取り組む」と意欲を見せた。

各政策分野の概要は以下の通り。

 

教育と人づくり

英語で生活する山村留学施設「くらぶち英語村」の指導体制を強化するため、スタッフを増員し、充実した運営を行う。

小中学校の英語教育では、学力向上を図るため引き続き外国語指導助手を全小中学校へ配置する。

新たに中学２年生を対象に英語４技能テストを実施する。

不登校対策としてスクールソーシャルワーカーを増員する。

小中学校のトイレ洋式化の予算を拡充し重点的に取り組む。箕輪小学校の校舎整備を引き続き進める。

中学校の部活動支援では、指導員を増員して派遣する。老朽化した八幡公民館の改築や、高崎経済大学の海外留学支援など、幅広く本市の教育環境を充実させる。

 

産業の振興

高崎ブランド・シティプロモーションでは、『絶メシリスト』『インスタグンマー高崎』を継続するとともに、新たに本市農業にスポットを当てたプロモーションを展開する。

ＳＮＳなどを用いて広く情報発信することにより、本市の知名度・ブランド力の更なる向上を図る。

これまで分野ごとに行ってきた海外プロモーション活動を、映画事業と関連付けながら組織横断的に実行し、効果的かつ戦略的に本市の魅力を世界に向けて発信する。

農業の振興では、新品種や新商品の開発、普及宣伝活動および６次産業化、農商工連携に取り組む活動を引き続き支援する。

貿易の振興では、ジェトロ群馬貿易情報センターと連携し、事業者や生産者の海外進出や販路開拓に向けた取り組みを引き続き支援する。

「高崎ものづくり海外フェア」では、高崎ブランドの世界発信を目指す、ものづくり分野の若手経営者を支援する。

地元企業の支援策として「中小企業経営安定化助成」、「まちなか商店リニューアル助成」「住環境改善助成」を継続し、集客力の向上や商店街の活性化、市民生活の向上につなげる。

ビジネス誘致施策では、首都圏において本市の産業、文化および観光等を広く発信し、高崎ブランドの浸透を図る。

スマートインターチェンジ周辺、３５４複合産業団地の開発と併せて、ビジネス誘致施策を積極的に展開する。

 

 

文化と歴史を活かした創造的な高崎

全国レベルの大規模な若者の音楽オーディション「全国アマチュアミュージシャンフェスティバル」や、３０回の節目を迎える「高崎音楽祭」および「高崎マーチングフェスティバル」の開催を支援する。

スポーツの振興では、浜川運動公園の拡張整備を引き続き進める。

東京オリンピック事前合宿の実施に向けて、浜川競技場を改修し練習環境を整備する。

本市のスポーツ振興やＰＲに寄与する活動を行うスポーツチームを有する企業等に対して引き続き支援を行ってまいります。

高崎アリーナで開催予定の国際的な各種スポーツイベント等を支援し、市内スポーツの更なる振興を図る。

ユネスコ「世界の記憶」に登録された上野三碑を活用し、地元のボランティア団体と連携した活動に引き続き取り組む。新たにＰＲ映像を制作・発信し、更なる周知啓発を図る。

榛名神社の社殿など、国の重要文化財建造物の修復を引き続き支援する

「北谷遺跡」の公有地化、「日高遺跡」「箕輪城跡」等の整備を継続する。多胡碑周辺遺跡と上野国分尼寺跡の発掘調査も実施する。

 

やさしい眼差しに満ちた市政

子育て支援対策では、新たに、子育て中や出産を控えた家庭の不安や負担の軽減を図るため、保健師による相談や、電話１本で原則１時間以内に家事、育児等を支援するヘルパーが駆け付ける「子育てＳＯＳサービス事業」を実施する。

保育士の人材不足に対応するため、人材派遣会社を通じた保育士確保への取り組みを新たに支援する。

本年１０月より実施される幼児教育および保育の無償化への対応として、３歳から５歳までの子どもを含め、無償化の対象となる子どもが保育所、幼稚園および認定こども園等を利用するために必要な予算を計上した。

「待機児童ゼロ」に向けましては、希望する方々が円滑に保育所等を利用できるよう、新設を含め定員増を目的とする私立保育所等の整備や保育士確保に必要な人件費の補助、また保育需要の多い地域での施設整備に伴う用地購入費に対する支援を引き続き実施する。

公立の箕郷第五保育園の改築を進める。

一時預かり保育および病児・病後児保育の施設を拡充する。

病児保育施設が併設された医療機関が開院前に行う診察や施設整備に対して、引き続き支援する。

保育所、幼稚園および認定こども園における「気になる子」への支援を継続する。

放課後児童クラブは地域の実情にあわせて増設する。

障害者支援ＳＯＳセンター「ばる～ん」を引き続き運営し、障害に関するあらゆる悩み事に総合的に対応する。

介護者の急用時に市内どこでもヘルパーが即時に対応し、２４時間３６５日体制で介護者の負担軽減や介護離職の防止を図る「介護ＳＯＳサービス事業」を継続して実施する。

ひとり暮らし高齢者等の生活の不安を解消するための「あんしん見守りシステム」、高齢者や障害者が行方不明時に早期発見する救援システムの普及を促進する。

高齢者人口や地域の実情に合わせ、引き続き高齢者あんしんセンターの人員体制を充実させる。

認知症の症状改善を図るため、外出・交流の機会を提供する農業体験バスツアーを新たに実施する。

救急搬送患者のたらい回しゼロの更なる強化に向け、医療機関の受入体制の整備に対し新たな支援を行う。

市内医療機関での２４時間３６５日の小児救急医療体制の継続と、国立病院機構高崎総合医療センターの新病棟整備に対する支援を引き続き実施する。

不妊・不育症治療に対する助成を継続する。

新たに、健診回数を要する多胎妊婦に対する健診費用の助成、風しんの予防接種費用の助成対象を拡大する。

小児難病対策では医療費や通院費用の一部を引き続き助成する。

各種がん検診の受診率の向上、がんの早期発見・早期治療を図るため、医療機関での個別検診の実施や内視鏡による胃がん検診を推進する。

医療用ウィッグなどの購入費用に対する助成事業を新たに設け、がん治療等を受けている方の社会生活を支援する。

 

合併した地域の個性を活かした魅力づくり

倉渕地域では、天体の観察を通じて子どもたちの天文への関心を高め、豊かな自然の魅力を発信する「くらぶちこども天文台」を運営していく。

新町地域では、老朽化した新町住民体育館の代替施設として、防災機能を兼ね備えた体育館の建設を進める。新町駅構内にエレベーターを整備する。

榛名地域では、好評の「榛名山ヒルクライムｉｎ高崎」など、地域資源を活かしたイベントを開催する。

吉井地域では、防災機能を備えた吉井中央公園（仮称）の整備を引き続き行う。

倉渕、榛名、吉井地域への定住を促進するため、住宅取得に係る利子補給を継続して実施する。

老朽化した道路など社会資本整備では、修繕や延命化が喫緊の課題であり、６支所の積極的・弾力的な対応が図れるよう予算を計上した。

 

安心・安全な地域社会づくり

防災対策事業では、建築物の倒壊を防ぐため耐震化を促進する。

市内全域の小中学校を中心に防災情報を放送するスピーカーの整備、地域の自主防災組織の支援を引き続き実施する。

小学校周辺における児童や歩行者の安全を守るためのグリーンベルトの設置、および車両の速度を抑えるための路面段差の設置も引き続き実施する。

高浜クリーンセンターの建替えでは、土木建築設計およびプラント設備工事を進める。

新たなごみ減量対策として、市内の高い製造技術と生活の知恵が融合した、生ごみの水切りグッズの製品化を支援する。

里山再生・有害鳥獣対策では、ぐんま緑の県民基金を有効に活用し、安全な里山環境等を整備する。住宅等敷地内の有害鳥獣対策として、新たに捕獲業務を実施する。

 

大勢の人が歩き、賑わう街

中心市街地の活性化と観光施策の拡充では、中心市街地を無料で自由に乗り降りできる「お店ぐるりんタクシー」を新たに整備し、更なる回遊性の向上を図る。

「高崎まつり」の熱中症対策の強化、好評の「高崎だるま市」の開催など、引き続きまちなかの活性化を図る。

高崎オーパ内の「高崎じまん」などでの高崎産の農産物や食、物産の販売を引き続き支援する。

首都圏等で「高崎スイーツフェア」の開催など、「高崎の食」を全国に発信するための各種施策を継続実施し、「高崎ブランド」を全国に発信する。

ＪＲ信越本線北高崎駅と群馬八幡駅間の新駅設置に向けた基本計画の策定および駅前広場の計画調査に着手する。

高崎駅周辺では、質の高いホテル招致に向けて、より具体的な招致戦略について調査する。

高崎芸術劇場に接続するペデストリアンデッキを引き続き整備し、中心市街地の回遊性の向上を図る。駅周辺における市街地再開発事業を引き続き推進する。

都市集客施設整備関連事業では、本年９月のオープンに向け高崎芸術劇場の建設工事を進める。高崎アリーナと合わせた両施設での文化事業や国際大会の企画・誘致活動を引き続き実施する。

空き家対策では、老朽化した空き家の解体費用や地域住民が気軽に利用できるサロンとして活用する場合の改修費への助成などを引き続き実施する。